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2025年7月撮影

2025年7月撮影

SPECIAL
INTERVIEW

ARCHITECTURAL DESIGN 建築デザイン

トヨタホーム株式会社 マンション事業部 事業推進室 主幹
坂間 誉 SAKAMA TAKASHI
01

時代や世代を超え、 永く誇れる レジデンスを創造する。

まず、当該エリアの印象として、東口にある商業施設の賑やかな雰囲気と、西口に広がる北浦和公園をはじめとする豊かな緑がうまく調和していると感じました。

また、教育機関が充実した文教地区としての顔を持ちながら、行政機関や病院、近代美術館など、生活に必要な基盤がしっかり整備されており、生活の利便性と自然の癒しがバランスよく共存した地域という印象を持ちました。
特に現地周辺は、緑に囲まれた閑静な立地で、落ち着いた雰囲気が感じられます。

この理想的な環境にふさわしい住まいを開発するにあたり、時代や世代を超えて永く誇れる邸宅のようなレジデンスを目指しました。

  • 2025年7月撮影

    2025年7月撮影

  • 旧制「浦和高等学校」正門跡(徒歩5分/約380m)

    旧制「浦和高等学校」正門跡(徒歩5分/約380m)

北浦和公園(徒歩5分/約380m)

北浦和公園(徒歩5分/約380m)

02

地域との調和を生む 光と緑を抱く敷地計画。

敷地は、三角形で二辺が接道している独特な形状をしており、この特異な形状が設計における重要な要素となりました。

当初は、敷地を最大限に活用する中低層階のマンションを計画していましたが、周囲への圧迫感を軽減し、敷地に光や緑を豊富に取り入れることが重要だと感じ、高さを伸ばした塔状の建物にすることで、敷地内に余裕を持たせ、緑化のスペースも確保できるように設計を変更しました。

これにより外部空間のゆとりが生まれ、周囲の環境にも配慮しながら、緑豊かなランドスケープを創出することができました。

このランドスケープデザインは、本計画の象徴的な要素であり、住まう方々にとってだけでなく、地域の方々にも心地よい環境を提供することを目指しています。

敷地配置イメージイラスト

敷地配置
イメージイラスト

敷地配置
イメージイラスト

  • 1 ヤマザクラとイロハモミジが邸内へと迎える「樹冠のゲート」
  • 2 陽光が降り注ぎ緑の風を感じる安らぎの空間「交流の庭」
  • 3 多彩な花木が薫る潤いの小径「木漏れ日のアプローチ」
  • 4 私邸へと誘うゆとりある迎賓の空間「イーストエントランス」
  • 5 アートが優雅な空間を彩る「エントランスホール・ラウンジ」
  • 6 印象的なマルバノキが邸内に潤いを採り込む「鑑賞の庭」
  • 7 歩車分離に配慮した車寄せを設けた「ノースエントランス」
  • 8 リモコン操作で開閉。部外車両の進入を防ぐ「チェーンゲート」
03

シンプルでありながら 洗練された空へと伸びる 美しい外観フォルム。

外観デザインにおいては、敷地の三角形という特性を最大限に活かし、シンプルながらも高級感を感じさせる仕上がりを目指しました。

建物は、2階までの基壇部と、その上の中高層部を分けて構成し、トップ部分は装飾を控えることで、空へと伸びる直線的でシンメトリーなフォルムを強調しています。

本計画では建物の妻面がアプローチ側に向く形となるので、最も視線を集める妻面にはアクセントを効かせた窓と縦ラインのデザインを施し、洗練された印象を与えるよう工夫しました。

また、南面のバルコニーには開放感と光をテーマとしたガラス手すりを採用し、戸境にはアルミの型材によって微細な変化を加えることで、シャープな印象を維持しつつ調和の取れたデザインを実現しています。

外壁の素材については、多くの素材を取り入れるのではなく、こだわった大判の素材に絞り込むことでシンプルでありながら洗練された印象をさらに際立たせています。

外観完成予想CG

外観完成予想CG

04

迎賓のエントランスの先に 広がるのは 美術館さながらの格別な空間。

エントランスには、基壇部分に力強さを感じさせる大きな柱型を設け、石調の仕上げを施すことで、その大胆な斑点がつくるランダム模様が、立体的な視覚効果と柱の重厚感を一層際立たせております。このデザインにより、訪れる方々を迎えるにふさわしい品格と威厳を備えた空間を創出しました。

またエントランスホールの内装については、日本らしい繊細さと高級感を感じさせる素材選びにこだわり、居住者にとって格別な空間を作り上げることができたと感じております。

この空間には、周辺にある近代美術館や文教エリアという地域性を意識し、アートや洗練された家具を配置しています。

外界とのつながりを感じさせるデザインによって、美術館のような特別で個性的な空間を創出できたと考えています。

アプローチガーデン完成予想CG

アプローチガーデン完成予想CG

05

空間の広がりと高さが生み出す 使いやすさを追求した居住空間。

本物件の住戸計画は「3スパン3タイプ」という塔状の建物による高さを活かせる点に注目し、バルコニー面は間口いっぱいに開口部を設け、広がりのある空間を実現しました。

また、リビングの隣に配置された居室についても、一体的に利用できるよう戸袋をしっかりと設けることで、居室の広さを最大限に活用できるようにしています。

さらに面積だけでなく、空間の高さにも意識を向け、廊下やバルコニーの梁については極力外に出し、戸境の梁は壁と同じ幅とすることで、壁周囲の天井を下げないように工夫しました。
これにより、梁型を気にせずに壁面に家具を配置できるすっきりとした空間を作り出せたと感じています。

間取りを立体的に検証することで、各タイプの居住空間がより魅力的で使いやすいものになったと思います。
また、近隣には高い建物がなく、視界が開けているため、上層階からは素晴らしい眺望を楽しむことができる点も、本物件の大きな魅力の一つです。

眺望写真

眺望写真

east south west
06

細部にまで配慮された 快適で使い勝手の良い設備仕様。

本物件は、日常の利便性と快適さを重視した仕様・設備の採用に努めました。

まず、玄関には、カバンから鍵を取り出すことなくセキュリティを解除できるハンズフリーシステムを採用しています。この機能により、キーを携帯した状態で、グリップの施解錠ボタンを押すだけで施解錠可能となり、荷物が多い時でも玄関先で鍵を探す手間が省けます。

収納面では、下足入れの棚板は底板を外せる設計となっており、キャリーケースやスーツケースなども収納可能としたほか、ウォークインクローゼットにも十分な広さを確保し、可動式のハンガーパイプや棚を配置することで、収納の自由度と使い勝手を高めています。

洗面室の扉には引き戸を採用しており、洗濯物を運ぶときに扉が邪魔にならないようにしました。

キッチンや洗面化粧台には天然御影石を採用し、その自然石ならではの美しい模様と高い耐久性が特徴です。御影石は大理石に比べて傷がつきにくく、吸水性も低いため、実用性にも優れています。

加えて、この規模の物件ではあまり見られませんが、ディスポーザーを採用しています。生ごみの軽減による衛生的な暮らしと環境配慮の観点から、積極的に導入しました。

さらに、本物件はZEH-M Oriented認証を取得しており、リビング・ダイニングには床暖房を、窓にはLow-Eガラスを採用することで、夏は涼しく、冬は暖かい快適で住まわれる方に優しい住空間を目指しました。

2025年7月撮影

2025年7月撮影

07

現代のライフスタイルに応える 安心と利便性を備えた共用設備。

共用の設備として採用されることが多い宅配ボックスは全住戸数の約30%の設置率が一般的ですが、本物件ではその共用宅配ボックスに加え、各住戸に専用の宅配ボックスを設置しました。再配達の手間を減らし、さらに置き配よりも安全に荷物を受け取ることができます。

ゴミ出しに関しては、24時間いつでも可能とし、居住者のライフスタイルに配慮しています。

車関連の共用設備も充実しており、駐車場はすべて平置きで、さらに7台分のEV充電設備も完備しています。また、災害時に備え、車からマンション内へ電力を供給できる変換器「V2X」を設置しており、非常用の電力供給やコンセント利用が可能です。この設備は、弊社のマンション「アネシア」が災害に強いマンションを目指す一環として、車を活用した災害対策を導入しています。

さらに、カーシェアリングの専用区画も設けており、居住者は10%割引で利用できる特典があります。これにより、車を持たない方にも便利にご利用いただけます。

そして、特に大きな特徴として、メインエントランスに加え、車寄せのあるノースエントランスを設けました。ノースエントランスには、雨に濡れにくい大庇を設置しており、買い物や外出時に便利です。このノースエントランスにも利便性と美しさを持たせることで、2つのエントランスがそれぞれこのマンションの顔となり、全体の質を高めています。

08

永続的な快適さを実現する 理想の住空間 「アネシア北浦和」。

2025年7月撮影

2025年7月撮影

私は常に『自分が住みたいマンションを創る』という目標を持って設計に取り組んでいます。担当した物件では、すべての部屋を確認し、改善点を次のプロジェクトに活かすことで自己改善を続けています。このようにして自分にしか創れない唯一無二のマンションを設計し、マンションに住まわれるお客様に喜んでいただくことが、私の開発理念です。「アネシア北浦和」においてもこの理念は変わらず、安全性を最優先にしながら、デザインや素材にこだわり、利便性を追求しました。

このマンションは、落ち着いた北浦和の住環境を存分に享受でき、永く快適に暮らすことができる理想的な空間だと自信を持っております。特に、教育に関心があり、静かで自然豊かな環境を求めるご家庭にとって、ここは理想的な場所だと思います。この素晴らしい場所で、充実した生活を送っていただけますと幸いです。